【「毎週の名言」コーナー】

 歴史に名を残した人物は何かしらの結果を残した人です。もちろん不名誉な残り方をしている場合もありますが、社会貢献をしたり人に感動を与えたりした人物の言葉にははっとさせられるものが多いです。考え方や立場は違っても、名言は当たり前の真理を、その人の個性と魅力をことばで伝えるからとても味わい深いものになります。「継続は力なり」は一度は聞いたことがあると思いますが、あまりに多くの人が使いすぎて耳にタコができているかもしれません。しかし、「平凡なことを、毎日平凡な気持ちで実行することが、すなわち非凡なのである」などと言われたら、耳にタコができるどころか目からウロコが落ちてきそうです。これは『狭き門』で有名なフランスの小説家、アンドレ=ジッドの名言です。名言というのは何年たっても色あせないもので、噛めば噛むほど味が出るようなもの、普遍的なものです。そしてやはり言葉の持つ力を感じます。
 私はこういった偉人の言葉に触れることが好きで、担任をしている時は毎日一つ選んで黒板に書いていたのですが、7月から校長室の扉に1週間に一つ選んで貼っておくことにしています。それが名言コーナーです。同じ言葉でも人によっては受け止め方は様々です。みなさんが感じたことも聞きたいので、とりあえず簡単な感想・コメント用紙を用意し、それを入れるボックス「想いの箱」も設置しました。直接言葉をかわすのが苦手な人はぜひコメント用紙に書いて感想を箱の中に入れてくれると嬉しいです。初日からすぐに感想を入れてくれた人もいてとても感動しましたが、夏休み中も気がつくと感想用紙が入っていたりして私の方が励みになりました。7月はのべ40枚ほど感想が寄せられたので、そのすべてに返事を書いたのですが、私の返事を保護者に見せてくれた律儀な人もいてちょっと恥ずかしい思いもしました。コメントをくれた人には私も返事を書き続けたいと思います。(校長 松浦直樹)