【2学期の愛徳生】

 1学期にも書きましたが愛徳生は時々校長室を訪れます。部活動の報告や応援のお礼など理由は様々です。そして卒業生たちも、近況報告などで来校すると校長室へ挨拶に来るのです。たとえ面識がなくても「校長先生」には挨拶に行くものという文化が根づいているのでしょう。実に礼儀正しい話です。

 あるお昼休みに誰かが校長室をノックするので慌てて出ていくと高2の足立さんと住田さんが立っていて突然「学園祭で一緒にギターを弾いてください」と言うのです。話を聞いてみると2人で有志発表をするのだけれど、やや不安があるので伴奏を手伝ってほしいということでした。学園祭の有志出演は1人1回が原則ですので、すでに別の出演が決まっている私がするのは難しいのではないかと答えたのですが、この二人はステージ担当の先生に事情を話してサポートということならOKとの許可をもらってきたのです。ならば一緒に出るかということで練習をしてみましたが、私など入らなくても十分完成されているのでなんの問題もありません。それでもこの二人の行動力は素敵ですし、せっかくですので喜んで出演することにしました。何をするかは当日のお楽しみです。でも絶対いいステージにしますから皆さん期待してくださいね。

 そういえば1学期に実施した中2の静修合宿の前に、レクリエーション担当の新井さん・牛田さん・長谷川さん・山道さんが突然校長室にやってきて「キャンプファイヤーの時に歌を歌うのでそのギター伴奏をしてください」と頼みにきたのも今回に似たシチュエーションでした。この時は本当に着任してすぐの時でしたので、愛徳学園の校長室生徒にとって身近で入りやすい空間ということに妙に感心したものです。そうであってもノックの音がちょっと遠慮がちなので、勇気をふりしぼって来たのと思うとなんとも健気で愛らしい話なのですね。(校長 松浦直樹)