【部活動全開①】

新型コロナウイルスに振り回され、何がスタンダードであったかを忘れてしまいそうな3年間でしたが、この春より「5類感染症」に移行したことを受け、愛徳学園でも学校行事をはじめとする様々な活動を通常に戻そうと動いています。もちろん感染対策は続けながらですが、その中でも特に今年は部活動が活発になってきたことが喜ばしい変化だと思います。

 

昨年度は団体戦に出られなかった新体操部が団体戦復帰とともに近畿大会に出場するという快挙を成し遂げ、近畿の大舞台で自分たちの演技をやり切りました。その姿は実に堂々としており、また何よりも見ている私たちに元気と勇気を与えてくれました。私も駆けつけた先生たちとともに応援していたのですが、見ていてなんだか胸がいっぱいになりました。長年部活指導をしていても生徒の前では平然としていた私が、大会直前の試技会と近畿大会の本番で涙がこみ上げてきたのです。ちょうど自分の娘が幼い頃に、学校で何か一所懸命にがんばっているのを見た時の感情に似ています。もしかしたら愛徳学園の生徒たちは私にとって、もうすでに娘のような存在になっているのかもしれません。大会の翌日に報告と応援のお礼に新体操部員(高3牛島さん・神薗さん・小西さん、高2善家さん、高1井藤さん・古茂田さん)が校長室に来てくれたのですが、その時の写真が公式インスタグラムに載っています。

 

また、現在ソフトテニス部の大躍進も特筆すべき点です。ソフトテニス部は部員も16人と今や愛徳学園一の大所帯で、もっとも勢いを増しているチームということができます。その結果もめざましいもので、高校生(高3稗田さん・向井さん・山邊さん、高2住田さん・住野さん・山根さん)は春季高校総体の団体戦で神戸市内大会(予選)を勝ち上がり、初の兵庫県大会(本戦)出場を決めました。県大会では強豪淡路三原高校に1-2で負けはしましたが、一歩も引かぬ展開は感動的で、第1試合は向井さん・山邊さんペアがファイナルで勝つなど、愛徳学園が兵庫県で十分通用するチームに成長したことを内外に示しました。何よりテニス部の素晴らしいところは応援がどのチームより熱いというところです。メンバーが少ないことをものともせずに、絶叫マシンと化したベンチの声援が会場に響きわたるのですが、その姿は間違いなく県のトップレベルと言っても過言ではないでしょう。テニス部は中学生の活躍もめざましく、先日の垂水区大会の個人戦ではダブルスで大西さん・本村さんペアが第3シードを破って勝ち上がり、5位の表彰を受けました。もちろん鳥居さん・稗田さんペア、中島さん・永沼さんペアもともに初戦を突破する快挙でした。中学生が大会で学校にいなかった日も静かな校庭で黙々と練習に励む高校3年生の姿は胸を打ちました。もちろん結果に出ることばかりではありませんが、目標に向かってひたむきに努力する姿は無条件に、決定的に美しいのです。そして、そういう人が本当に強い人になれるのです。まさに「自分の強さを実感している人は謙虚になる」(セザンヌ)ということです。努力を続ける愛徳生よ、気高く、強く、美しくあれ。(校長:松浦直樹)