【閉幕ミサ盛大】(6/20)

これほど盛大で思いのこもった「閉幕」ミサは、いまだかつて経験したことがありません。いや、私の経験上、そもそも学校での「閉幕」ミサが存在しないのです。

周年行事は学校でもどんなグループや組織にもあるでしょう。しかし、そのことの意味を常に意識し、昨年の「開幕」ミサから1年間、この「閉幕」ミサに至るまで、すべての学校行事や教育活動、そして生活の隅々に至るまで「75周年&70周年」を心にとめて行動することはなかなかできないことではないか、と私は思うのです。特に今回の「閉幕ミサ」にかける愛徳カルメル修道会のシスター方の熱い思いは並大抵のものではありませんでした。事実、ミサは大阪高松大司教区のパウロ酒井俊弘補佐司教様をはじめ、アマド神父様、ジャン・カレンガ神父様、高瀬神父様、高橋神父様、野嵜神父様、朴神父様、フェリックス神父様、マルセリノ神父様による総勢9人の共同司式というぜいたくなものになりました。そして、アジア各地からシスター方が集結し、職員もあわせると国籍は9ヵ国におよびました。ほかにも、愛徳姉妹会のシスター方、各地のカトリック教会から信徒の方々、そして同窓会や保護者の方々も多数来られ、盛大という言葉ではまとめられないほどの大きなお恵みの行事となりました。

 

ミサは祭壇を作るところから始まります。厳かな空気の中、最初にシスターによって祭壇に布がかけられ、ろうそくや各国のシンボルとなるものが次々と捧げられ、準備が整ったら司祭団の入堂となります。生徒たちはもちろん、私たちもめったに体験できない入祭のようすです。その間聖歌『すべての人よ』が日本語・中国語・英語・スペイン語・ラテン語の5ヵ国語で歌われます。それだけでも感動するのですが、奉納の部分ではパンとぶどう酒以外にも地球儀をお捧げする場面がありました。地球儀に驚かれた方もいたかもしれませんが、これはまさに聖歌『聖女ホアキナへの祈り』の2番に出てくる「聖女ホアキナのうではのびてゆく 地の果てまで」という歌詞のとおりであること、そしてこのミサ(つまり愛徳学園)が多国籍・多様性に富んでいることの証なのです。その地球儀を中学1年生がお捧げするところに愛徳学園の本質を見ることができます。愛徳学園の生徒たちが、将来どんなふうに育ち、世界に羽ばたいていくのか、心が躍ります。ちなみにミサの前に歌の練習がありましたが、この指導をしてくださったのが、何を隠そう聖歌『聖女ホアキナへの祈り』の作曲者であるシスター清水幸子です。

奉納ではインドの正装姿で登場されたシスター・ローサとシスター・ジャンシーが無伴奏で歌を歌ってくださいました。シスター・ローサは私たちが静修修学旅行で交流する台湾のドミニカンインターナショナルスクール(Dominican International School Taipei;DIST)の副校長先生で、一昨日の全校朝礼で私たちに温かいメッセージをくださいました。

ミサの後、後方から集合写真を撮影していただきましたが、司教様をはじめ、あれだけの司祭団・そしてシスター方と愛徳生が一緒に写真に収まっている様子は圧巻です。写真には一般の方々がくっきり写っていることもあり、インスタグラムに載せられませんが、その他の場面は前方から撮影したものを中心に掲載しましたので、ご覧いただけると幸いです。

ミサで酒井司教様もおっしゃっていたように、閉幕ミサは終わりではなく、始まりです。まさに私たち(もちろん生徒も教職員も)は、はじめからこのミサは出発の時ととらえて、この日を迎えていました。ですから、厳粛なミサの緊張感や空気感の中でも、あの笑顔が実現したのです。インスタグラムにはその喜びの瞬間をとらえた写真が何枚も掲載されています。ほかにも愛徳カルメル修道会・愛徳幼稚園・神陵台愛徳幼稚園・愛徳学園小学校のインスタグラムには、ビッグ愛ちゃんや完成された祭壇と、羽ばたいているピースケの写真などが登場し、見どころ満載となっていますので、ぜひチェックしてみてください。あ、別に私は皆さんをインスタグラムに誘導しようとしているわけではありません。念のため。

最後になりましたが、この大イベントを企画・準備・運営してくださった愛徳カルメル修道会のシスター方、陰に日向に尊い働きを務めてくださったすべての人に神様の豊かなお恵みがありますよう心からお祈りいたします。そして、生徒・教職員一人ひとりへの有り余るほどの心のこもったプレゼントをいただき、この場をお借りして御礼申し上げます。本当にありがとうございました。(校長 松浦直樹)