【着こなすということ】

 先日、帽子を被っている愛徳生を見かけて、その姿がとてもすがすがしくて嬉しくなったと、ある回生のグループラインで話題になったそうです。服装はただ「着る」ではなく、その服に込められた思いをまとったときに初めて「着こなし」になるのです。同じ服を着ても着こなしている人の姿はどこから見ても輝いています。それは本当に美しい姿です。例えば高価なものを着たとしてもそれが美しいとは限りません。愛徳学園の制服は愛徳生だけが着用を認められた、決定的にフォーマルな姿なのです。

 卒業生の中での盛り上がりを想像すると嬉しくなります。先週の日曜日には同窓会総会があったのですが、そこでも変わらぬ愛徳愛で講堂は温かい空気で包まれました。今年は70周年ということで、同窓会からも様々な活動への協力の申し出があり、本当にありがたい話でした。例えば5月18日に実施予定の学園の草抜き作業には、生徒は午後に行うのですが、同窓会の方々は生徒が授業中の午前から作業開始を呼びかけてくださるなど、その心遣いに胸が熱くなります。ただ、すでに日中の気温も高くなっておりますので、体調管理には十分気をつけていただき、無理のない範囲での参加をよろしくお願いいたします。生徒たちは考査前、かつ部活動の大会前と重なっていますのでボランティアの形をとりますが、私たちもがんばりますし、ぜひ多くの愛徳生の協力があればと願っています。それにしても70周年記念行事が、この草抜きから始まるというところがまさに愛徳学園を象徴しているではありませんか。どこか大きなホテルで贅沢なパーティーから記念イベントが始まる、ではなく、学校の校庭の草抜きから始まるのです。非常に謙遜で慎ましく、地道で大変な奉仕作業から始めるというのが、もうそのことだけで「The愛徳学園」なのです。

 このボランティアの日に先立って、5月7日には愛徳カルメル修道会の総長チームからシスターマリア・テレサ・クエルボ総長とシスターマリア・イリサール副総長がローマから来日され、まず初めに愛徳学園を訪問されます。これは大きな喜びと感動です。きっと素晴らしいお恵みがあることでしょう。この日は全校朝礼でメッセージもいただける予定ですので、生徒の皆さんは楽しみにしていてくださいね。私は今から興奮気味です。

 興奮しているうちに制服の話からずいぶんそれてしまいました。冒頭の話に戻しますと、4月の着帽日もあとわずか。明日も完璧な着こなしで元気に登校する愛徳生の姿を期待しています。(校長 松浦直樹)