【高大連携の新しい形】

 本校独自の学校設定科目である「グーバルスタディーズ」については前回のブログで触れましたが、今日はその続編です。

 すでに説明しているカンボジアの農村地帯の小学校に手作り絵本を送る「Book Project」は毎年進化しており、例えば昨年度は実際の絵本に加え、デジタル絵本としてもいつでも活用できるようになっています。プロン小学校の子どもたちにはタブレットやパソコンといった端末は今はありませんから実物が重宝されますが、デジタル絵本にしておけば、将来的には端末さえあればどこでも誰でも、それこそ世界中の子どもたちが読むことが可能になるのです。これは取り組みを続ける中で生まれた新しいアイデアの一つす。またこのデジタル絵本に音声を吹き込むことで、まだ文字が読めない子どもたちにも絵本の内容が伝わるように工夫しました。

 しかしそうすると誰に対してもわかりやすく、聞きやすい英語を話さなければなりません。生徒たちが吹き込んだ音声も相当なクオリティが求められるのです。そこで―これが画期的なことなのですが―神戸市外国語大学と連携し、様々な協力をいただいているのです(こちらもご覧ください)。これは3~4人で構成されたすべてのグループに現役の神戸市外国語大学の3年生と4年生の方々が入ってくださり、愛徳生と大学生が一緒になってこの絵本の完成に向けてラストスパートをかけるのです。もちろんすべてのアドバイスやコミュニケーションは英語で行われます。本日は私も少し見学させていただいたのですが、本当に活発で、こんな楽しい授業、毎日受けていたいと思う内容でした。何よりも先週来てくださった大学生は前回の授業のリフレクションをしっかり行準備をされてから本日の授業に臨みますので、すべての班で授業内容がブラッシュアップされているのです。この双方の本気モードをへて、いよいよ「Book Project」は完成されるのです。完成された絵本はデジタル化され、昨年同様世界のどこからでもアクセスできるようになりますし、実物は今年の夏のようにカンボジアに足を運んで子どもたちに直接手渡したいと考えています。いずれは生徒も連れて行けたらと考えています。

 なお、先日中学3年生と面談している時に、このグローバルスタディーズに興味を持っている生徒が「絵本を届けに行くときは私も一緒にカンボジアに行きたいです」と言ってくれました。なんとも頼もしい話で

 「校長面談」ですか?それは高校生になる前中学3年生に対して行うもので高校生になるにあたっての決意や抱負等を確認する校長との「面接」ことですこれもちろん保護者にも来ていただいて保護者の方々とも「面接」でお話をさせていただくのです。こういうことができてしまうのもの愛徳学園ならではということしょう

 冒頭に紹介した本日の「グーバルスタディーズ」。この愛徳学園の一つの授業に、神戸市外国語大学の学生7人、大学の教授1人、本校のネイティブの先生を含む英語科の先生が3人、授業見学の先生も3人という超ぜいたくな1時間が現実に展開されているのです(校長 松浦直樹)