【充実の9月が終わります】

 先週の体育大会は、多くの方にお越しいただきましたことを心からお礼申し上げます。その後も多方面からお褒めの言葉をいただき、本当にありがとうございました。そして、幼稚園児から高校生まですべての愛徳生の生き生きとした笑顔が見られたことが何よりでした。

 さて、その後わずか4日のうちに様々なできごとがありましたので、少し振り返っておきたいと思います。

 

 9/24(火) 財団法人PHD協会から研修生のミーミーさんが来られました。ミーミーさんはミャンマーの中部のセンパンウェイ地区の出身で、寺院が運営する孤児院で約4年間、400人を超える生徒と寝食を共に過ごしながら教師のボランティアとしても働いています。これからも孤児院の運営に携わり、子どもたちのために働きたいと語っていて、今回は特に日本の様々な教育現場で初等教育のシステムや子どもたちへの保健衛生や栄養学を学びたいと考えています。毎日愛徳学園の授業に参加し、小学生や中高生と一緒に活動しています。政情やコロナの影響もあり、ミャンマーからは5年ぶりの研修生の来日となりましたが、愛徳生は歓迎ムードで盛り上がっています。多くの生徒が喜びのうちに交流しています。

 

 9/24(火) 同じ日の夕方には生徒の有志が学園都市駅周辺で「秋の全国交通安全運動」のキャンペーン活動に参加しました。これは垂水警察署からの依頼で行われたもので、通勤等で行き来する人々に声をかけながら交通安全のビラを配る啓発活動です。はじめは少し控えめな愛徳生も、やがて積極的に声を出して、道行く人々が笑顔となる素敵な夕方となりました。

 

 9/25(水) 中学生の平和学習の一環として、今年も近藤紘子さんをお招きしました。今では世界を飛び回る近藤紘子さんは、生後8ヵ月の1945年8月6日の原爆投下のとき、爆心地から1.1キロメートルの牧師館でお母様の腕に抱かれ奇跡的に助かったのです。明るくユーモアあふれるお話には笑顔がこぼれる場面もたくさんありましたが、その激動の人生と、言葉では尽くせない原爆の悲惨さと悲劇には胸が締めつけられる思いでした。穏やかに語られる一言ひとことが心に響き、涙なしには聞くことができません。最後に中学3年生全員とハグをしてくださるサプライズがあり、生徒たちは一生忘れられない授業となったことでしょう。一人ひとりを抱きしめながら紘子さんは「皆さんにゆだねます」「頼んだよ」と何度も何度もおっしゃいました。静修修学旅行まであと3週間。まだまだしっかり準備をしたいと誓いました。

 

 9/27(金) 小中高合同避難訓練を実施しました。今回は地震とそれによって発生した火災を想定した訓練です。昨年もそうでしたが、私は粛々と終始まじめな態度で避難をする愛徳生は素晴らしいと思います。どこでもまじめに取り組むのは当たり前のことだと思いますが、愛徳のそれは「心のこもった避難」なのです。昨年は全中高生の避難開始から完了までの時間が3分45秒という速さに驚きましたが、今年は3分32秒と記録を更新しました。急ぐあまり誰かを「おす」こともなく、誰も「はしらず」、もちろん誰も「しゃべらない」し、当然「もどり」ません。まさに「おはしもて」(「て」は低学年優先)の鉄則が守られた上での記録なのですね。(校長 松浦直樹)